1636年~1912年にわたり、中国を支配した王朝。前身は1616年明から独立建国した後金国。
「宮廷女官 若曦」では四代目皇帝・康熙帝(在位期間1662年~1722年)と雍正帝(在位期間1723年~1735年)の時代が描かれる。
清の最盛期は康熙帝・雍正帝・乾隆帝が即位していた時代とされる。康熙帝は内乱の“三藩の乱”を制圧し、
さらには台湾を併合し、新疆やチベットなども支配下にしたことで中国統一に成功する。
清の首都は北京で、皇帝は紫禁城を住まいとしている。清朝では一般的に男性は辮髪とされている。
日本で最も有名な清の皇帝は、“ラスト・エンペラー”こと愛新覚羅 溥儀(あいしんかくら ふぎ)。
その悲運の生涯は映画化されている。
中国語“九王奪嫡”を日本語に直訳すると“九人の皇子の嫡子的地位争い”。
康熙帝の9人の皇子が皇位を争う事件のこと。9人の皇子とは、第一皇子(胤禔)、第二皇子(胤礽)、第三皇子(胤祉)、第四皇子(胤禛)、第八皇子(胤禩)、第九皇子(胤禟)、第十皇子(胤䄉)、第十三皇子(胤祥)、第十四皇子(胤禎)を指す。
康熙四十七年に太子(第二皇子)が廃位されたことで、後継者争いが勃発。当時成年に達していた12名の皇子のうち、次の皇位に野望を持ったのが上記の9名。彼らは5つのグループに分かれ、様々な手段を使い、敵を蹴落とし、それぞれのリーダーを太子に仕立てあげようとする。グループは5つあるが、実質は第四皇子と第八皇子の2グループでの争いとなり、最終的には第四皇子が皇位を継ぐこととなる。
中国宮廷モノに欠かせない(?)刑罰。周の時代には五刑(墨・劓・剕・宮・大辟)や九刑(五刑+流・贖・鞭・朴)があるが、本作で登場するのは“廷杖”。
簡単に言うと“木で尻叩きの刑”。出血だけでなく、相当深い傷を負うそうです。第十四皇子、そしてヒロインの若曦もこの刑を受けます。
しかしこの“廷杖”よりも、もっときつくて恐ろしい刑罰が行われることに・・・
日本では大奥でも繰り広げられた正室と側室の女の争い。もちろん中国の宮廷でも勃発しています。
本作では第八皇子の明慧と若蘭がそのパターン。正室の明慧は思いの内を妹の明玉にぶちまけさせ、一方の若蘭は静かにそれを聞き流すパターン。髪の毛を掴みあったりなどの派手なキャットファイトは見られませんが、静かな女の戦いが展開されます。
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