若曦[じゃくぎ]

物語



物語 歴史好きの平凡な現代女性、チョウ・ショウ(リウ・シーシー)は、ある日突然タイムスリップしてしまう。そこは康熙帝が支配する18世紀の中国清朝だった。宮廷女官・若曦として新しい人生を歩み始めた彼女と、帝位を争う個性豊かな美しき九人の皇子。知的で勝気な若曦に皇子たちは興味を持って近づいてくるが、皇子たちの運命を知る彼女の心は大きく揺れる。はたして歴史は変わるのか、現代には戻れるのか―。

清朝の宮廷入り

雍正帝 (第四皇子) が即位し、皇帝の政務と寝起きの場を若曦のいる養心殿に移したことから、ようやく2人は一緒の時間を共有できるようになりひと時の幸福を感じていた。一方で即位して日が浅いため、雍正帝は足固めをするべく着々と不正の防止と粛清を進めていった。雍正帝即位に納得のいかない実母・徳太妃は、康熙帝崩御の現場にいた李徳全を招き、遺詔の是非を問いただす。そんなある日、怡親王 (第十三皇子) の前から緑蕪が姿を消す。慌てた怡親王は雍正帝に嘆願し緑蕪の捜索に向かうのだったが…。

清朝の宮廷入り

緑蕪が失踪し怡親王(十三皇弟)は必死に捜索するが、その努力もむなしく緑蕪は自ら命を絶ってしまう。緑蕪らしき女性の死体が見つかったと知らせを受けた雍正帝は怡親王には事実を隠し、若曦に怡親王への説得を依頼する。酒に溺れる怡親王に対し若曦は緑蕪の身の上を語るのだった。そんな中、若曦は雍正帝が夜の伽の相手を選ぶ現場を目撃する。皇帝には大勢の妃が存在することを改めて痛感した若曦は、嫉妬と悲しみでふさぎ込んでしまう。

清朝の宮廷入り

新しい年が明けた矢先、雍正帝より参内を命じられた若曦は、姉の若蘭が病に伏せ先が長くないと知らせを受ける。八王府に向かった若曦は、すっかり衰弱した若蘭の姿に心を痛める。若蘭は若曦に亡き恋人への思いをうれしそうに語るが、廉親王 (八皇弟) の側室である以上 皇族の墓に入れられるため、死んだ後も愛する恋人と離ればなれでいることを案じていた。そんな若蘭の気持ちを察した若曦は、廉親王にあるお願いを申し出る。一方、雍正帝から皇太后に封じられることを拒み続けてきた徳太妃がついに危篤に陥り…。

清朝の宮廷入り

雍正帝は危篤に陥った徳太妃を見舞い皇帝としての自分を認めてほしいと伝えるが、徳太妃は最後まで受け入れることなく、溺愛する十四皇弟を思いながら亡くなった。十四皇弟はまたも親の死に目に会えず、悲しみのあまり倒れてしまう。若曦から康熙帝は確かに雍正帝に皇位を譲ったと諭された十四皇弟は、ようやく現実を受け入れるのだった。そんな折、若曦は廉親王 (八皇弟) が雍正帝に叱責され、一晩中ひざまずく罰を受けていることを知る。廉親王たちへの情を捨てきれない若曦は自らもひざまずき嘆願するのだが…。

清朝の宮廷入り

廉親王 (八皇弟) 一派はますます雍正帝に追い詰められていく中、明玉は雍正帝の寵愛を受ける若曦にこれ以上 追い詰めないでほしいと嘆願する。これを受けて若曦も雍正帝に恨みを忘れてほしいと願い出るが雍正帝は若曦を利用する廉親王一派を許せずにいた。ある日若曦は仕えていた大監の李が自害、浣衣局の張も厳罰を受けたことを知る。だが粛清はそれだけにとどまらなかった。若曦はショックのあまり卒倒するが、皮肉にも彼らに手を下した雍正帝の子供を身ごもっていたのだった。

清朝の宮廷入り

子供を身ごもった若曦は玉檀の死に打ちひしがれていた。一方、雍正帝は生まれてくる子供に身分を与えるべく、若曦を妃に封じようと準備を進める。雍正帝の残酷さに怯えながらも愛するゆえ憎み切れない葛藤に、若曦は大いに悩むのだった。一方、玉檀を失ったことでますます雍正帝への恨みが増した九皇弟は、明慧にある情報を明かす。明慧は若曦を訪ね、康熙帝の時代 廉親王が雍正帝を陥れ、怡親王が軟禁されることになったのは、ある者の密告が発端となったと語る。

清朝の宮廷入り

明慧の言葉にショックを受けた若曦は、一命は取り留めたもののお腹の子供を流産してしまう。激怒した雍正帝は廉親王に明慧との離縁を命じる。そのことを知った明慧は、子供や屋敷の使用人を救うためにも自分を離縁するよう廉親王に迫るのだった。一方、雍正帝が離縁を命じたことを知った若曦は怡親王と共に八王府に向かうが、時すでに遅し。廉親王はすでに明慧を離縁し実家に戻していた。最悪の事態を予測した若曦は、廉親王や怡親王と明慧の屋敷へと急ぐのだったが…。

清朝の宮廷入り

雍正帝に兄弟の争いの発端が自分であったことを告げた若曦に、雍正帝は驚きと怒りを隠しきれず若曦には会わぬ日々を送る。決意を固めた若曦は、怡親王に頼んで十四皇弟にある言葉を伝えてもらうと、後日 十四皇弟は康熙帝の聖旨を持参し雍正帝に若曦を側福晋として賜ってほしいと上奏するのだった。康熙帝の遺詔であることから、雍正帝はやむなくこれを承諾する。ついに若曦が紫禁城を離れるその日、雍正帝は遠くから若曦を見送っていた。

清朝の宮廷入り

紫禁城を出た後 十四皇弟の屋敷で暮らし始めた若曦は、雍正帝との思い出を噛みしめながら毎日を過ごしていた。一方、十四皇弟は雍正帝が屋敷に放っている密偵に若曦との仲睦まじいところをわざと見せつけたため、報告を受けた雍正帝は激怒し今後は若曦の報告は不要だと密偵に伝える。そんなことも知らず心穏やかな日々を送る若曦だったが、忍び寄る病魔には勝てなかった。死期を悟った若曦は、最後にひと目雍正帝に会いたいと手紙をしたためるのだが…。

清朝の宮廷入り

若曦が死亡したとの知らせを受け、雍正帝は山積みになっていた上奏書の中から若曦の手紙を見つけ、涙を流す。十四皇弟の屋敷に駆け付けた雍正帝と怡親王を待っていたのは若曦の位牌と遺骨だけだった。雍正帝は若曦の遺骨を引き取り、巧慧から若曦の思い出の品を受け取る。怡親王も巧慧より手紙を受け取るが、そこには若曦からの最後の頼みが記されてあった。風の吹くある日、雍正帝は若曦の望みどおり散骨する。若曦がもといた未来に戻れるように。そして…。

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